CT撮影をご依頼される先生方へ
最近は歯科用CTと言っても様々な機器があり、依頼する側も違いを認識する必要があります。せっかく撮影するならば患者様にとっても先生方にとっても有益な情報を得るために、是非お読みください。
アイム歯科クリニックでは、様々な依頼にお応えできるよう、広範囲・低被ばくのKaVo社製CT診断装置 3D eXam iを導入しております。
3D機能付きパノラマ撮影機の類ではありませんので、最大撮影範囲は高さ8.5cm×直径14cmが可能です。
そのため両側上下同時インプラント手術計画や両側顎関節同時撮影、気道分析などのニーズにも安心して対応でき、CTと聞いて連想するイメージ通りの映像が得られ、患者様にもわかりやすい情報を提供できます。
多くの歯科医院で歯科用CTを導入せず、医科用CTを外部依頼している理由は、安易に導入コストや症例数の問題ではなく 「CT値が出力不可能か数値が違いすぎて歯科用CTでは骨密度(硬さ)がわからない」 というプロフェッショナルな理由があると思います。医科用・歯科用両CTがある施設でも、インプラント診断時は医科用を使用することが多いのはそれが大きな理由です。歯槽骨欠損や根尖病巣、根管形態、骨折等を診るだけなら歯科用CTは有利です。
インプラントを追及すると 「形状は見ればわかるが最も重要な骨密度がわからなければ意味がないので、歯科用CTを導入するよりは患者負担が多くても医科用CTを外注したほうが意味がある。」 という結果に達します。骨密度によって術式や使用材料が変わるはずで、その重要性は1960年代から云われていることであり私も同じ意見です。地盤調査なく土地を見ただけで家を建てたくないのと同じです。
しかし当クリニックで導入しているCTは、歯科用CTの中では医科用CTに近似したCT値が出力でき、医科用CTと似たような臨床的骨質診断を可能にします。これは一般的に導入されている歯科用CTよりも高性能でありながら患者負担を減らせることを意味し、待ちわびた機能が付加されたため導入したものです。
十河ら, 「インプラント治療における「臨床的骨質診断」の検討 -医科用CT 、歯科用CTにおけるCT 値の信頼性について-」, 第40回日本口腔インプラント学会,
2010より
撮影は座って行われるので、モーションアーチファクトも最小限にとどめられます。
データは世界的標準のDICOM3.0規格でご提供できますので、様々な解析ソフトウェアでご覧いただけます。
ご依頼いただきました患者さまは紹介元施設で治療を進めていただく為、原則撮影後3年間は当クリニックでの治療をお断りすることを、説明・同意を頂く様お願いいたします。先生方が単純に症例数や導入コスト等の問題のために外部依頼しているわけではない事を、しっかりと理解しておりますので安心してご依頼ください。
今まで医科用CTで骨密度が見えていたのに、歯科用CTを導入してグレードダウンするようでは意味をなしません。先生方が歯科用CTを導入する前に、1例でもご依頼いただき、その機能を比較する用途としてもご協力いたします。
参考 KaVo社以外、掲載時知りえた範囲でCT値が出る歯科用CTは
AUGE SOLIO・GXCB-500・RevoluX・ProMax 他の多くの機種がCT値の出力なし
全体を撮影するために、複数回撮影して結合するのではなく、1回で撮影できるため
被ばく量を低減するだけではなく、短時間で撮影が終わります。 (X線照射時間最大6秒)
3Dモデル制作
当クリニックにおいてクリアレジン製3Dモデルを制作することも可能です。
サイズ・組織種別・費用などは個別応談となります。
下顎骨骨折の3Dモデルです。骨折線も手術前に把握できます。(塗装済)
ご依頼方法
2 CT撮影依頼書をFAXかメールにて送付してください。
CT撮影依頼書は下記よりダウンロードしていただくか、お電話にて送付を依頼してください
DICOMのみの場合もビュワーソフトを無料で添付します(Windowsのみ)