インプラントとは

 医療の世界でインプラントとは、物質を体内に埋め込むことを表し、特に歯科の世界でいうインプラントとは、生体材料を骨に埋めて歯の役割を果たすものを示すことがほとんどです。厳密には口腔インプラントあるいは歯科インプラントが正しい表現法です。

 テレビなどを買う場合、同じものなら安い店舗で買った方が得ですね。インプラントについては、メーカー・手法・歯の種類などで治療費が異なります。インプラントメーカーを考慮せず治療費を優先してインプラントを行った場合、メーカーが消失すれば修理もできなくなります。つまり実績も含めて安定したメーカーのインプラントを行うことが重要です。

 インプラントについて詳しくなっていただければと、ページをご用意いたしました。是非ご覧ください。

○ 歴史

 文明のない時代では人間や動物は、歯を失えば生きてゆけませんでした。紀元前の人間もそれに困り、歯の変わりに貝殻をさしていた証拠も見つかっています。一応これもインプラントといって間違いはありませんが、相当無理があったと予測されます。現代では歯がなくても生命の維持は可能ですが、見栄えや噛み合わせに不自由はあります。
 1900年代に入った頃からインプラントの発展はあり、さまざまな生体材料が用いられてきました。初期は、揺れている歯と骨を金属棒で貫き固定する方法がとられ、その後さまざまな金属や人工サファイア、セラミックなども骨に埋め込まれた時代もありましたが、年月と共に体から抜け落ちていました。そんな模索の時代があり研究が繰り返されていましたが安定した人工材料は見つかりませんでした。
 現在のスタンダードとなっている安定したインプラントの発見は、偶然の出来事から始まりました。1952年にスウェーデンのブローネマルク博士の研究チームが血流の研究をするために、動物の体内にチタン片を埋め込んでいました。この研究の終了時に金属片を取ろうと思っても取れなかったことからこの現象の研究が始まりました。
 骨に埋められたチタンは年月と共に排除されず、むしろ骨とよく結合するとの結論を得た博士はこれを応用し、1960年代には初のインプラントを人体に行ないました。この時のインプラントは現在でも使われていることから、実に40年以上も安定し続けているといえます。最近では、インプラントに注目した多くの会社から様々な材料や形状のインプラントが販売されていますが、基本的にはチタン合金を用いています。
 アイム歯科クリニックでは、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、この発見者であるブローネマルク博士の考案した、40年以上の最も歴史と臨床成績のあるブローネマルクシステムまたはその姉妹材料を用いています。後発材料よりはやや高価ですが世界各国ネットワークがあるメーカーであり、安心には代えられないのであります。安価なインプラントの怖い所は、そのメーカーがなくなった場合、部品が入手できなくなることです。長くお使い頂きたいからこそ、安心のシステムをお勧めいたします。したがって医療費を考える場合、単にインプラントで比較することなくメーカーも合わせてご検討下さい。

○ 一般的治療過程

●1回法

あごの骨に穴を開け、インプラント体を埋入する。

 同日に歯ぐきとの境目をつくるネジ、あるいは仮歯を入れる。傷が落ち着き次第型を採り、最終的な歯を装着する。

●2回法

1回法同様あごの骨にインプラント体を埋入する。

ネジ穴を覆い、歯ぐきを閉じて骨とインプラントがよく付くまで待つ。

数ヶ月の後、インプラントの上の歯ぐきを開け、歯ぐきとの境目をつくるネジ、あるいは仮歯を入れる。傷が落ち着き次第型を採り、最終的な歯を装着する。

○ インプラント治療を受けられない患者様
・ 喫煙をされている方
・ 糖尿病を患っている方
・ ステロイドホルモンを長期服用されている方
・ 過去に放射線治療を受けられた方
・ 骨の質が悪い方
※ 程度により治療可能な場合もありますので、ご相談下さい。