自然な歯にしたい

 前歯の被せ物が健康保険で白く治せるようになって何年もたちますが、それでも不満をお持ちになる患者様はいらっしゃいます。それはご自身の歯と比べた不自然さが原因です。治した後で鏡を見ると微妙に自分の歯と違う。あるいは年月と共に色が変わってしまったからかと思います。
 噛めればいい。大体白ければいい。の時代から、いまは如何に自分の歯に近づけるかという技術が歯科界では進歩しています。それは表面の色合いのみならず、全体の透明性を含めていえます。

 なぜ保険の前歯は色が変化するのでしょうか。それは白い部分が樹脂(プラスティック)だからです。プラスティックの性質として一番大きいのが、周りの色素を吸い込むことにあります。下の写真をご覧ください。

 これは以前私が住んでいた借家の洗面台です。コップ置きの所はプラスティックで洗面だけ陶器でした。金属のコップを使っていたため、そのサビがプラスティックに取り込まれてしまい、引越しのときに何でこすっても落ちません。これがプラスティックの性質です。(豪く大屋さんに怒られましたがこんなところで役に立とうとは…)お口の中もコーヒー・カレー・ケチャップ・お茶など様々な色素が入るところで、年月と共に色が変わってしまいます。

 それで色を気にされる方は陶器の歯を希望されるわけです。最近では金属を使わない被せ物も強度が上がり、より歯に近い自然な被せ物も可能となりました。
 自信を持って笑顔を作れないと思う前に、ご相談ください。