無痛治療

 歯医者は痛いから怖い。かつて私(院長)もそう思っていました。
 両親が歯科関係者ではない私が小学生の頃、不幸にも永久歯に虫歯を作ってしまった為歯科医院へ行きました。無麻酔で削ってもらった段階で痛みがあったので、麻酔をすることとなりました。注射はそこそこ我慢できる痛みでしたが効果はなく、やはり削られれば痛い。問題はこれからで、「変わらず痛い」と訴えても「そんなはずはない」と削る手を止めてもらえなかった経験があります。人生で初めて経験した拷問で、麻酔をしても痛みは消えないものだと信じ、もう2度とむし歯を作らないぞと心に誓った時期がありました。

 大学進路を決める頃に再び思い出し、「患者様の痛みが分かる歯科医師になりたいなぁ」と思ってから16年、結局は麻酔注射の痛みを減らす方法はいくらでもあったのに、単にやってくれなかっただけのことでした。

 いまだに患者様の怖そうな表情を拝見すると、当時の自分を思い出してしまうため、当クリニックは緊張の緩和や表面麻酔の併用、温度、極細針の使用、麻酔法など様々な工夫を持って無痛治療を心がけています。