顎関節症

顎関節症(がくかんせつしょう)とは

 CGの矢印の部分が顎関節(がくかんせつ)です。顎関節は、口を開いたり閉じたりするときに支点となる部分で、左右が同時に動くため、そのバランスが重要となります。また、関節の動きも複雑で、動きを邪魔される因子があると、痛みや異常音、口が開かないなどの症状が出てきます。
 下記の様な症状がある場合は、顎関節症である可能性があります。

・口をあけると「カクッ」「ジャリッ」っと音が聞こえる
・口が開けづらい、または開かない
・口をあける、または閉じると顎関節のあたりが痛い
・顎が外れそうになる
・口をあけると下あごが横に曲がる

 これらの他にも様々な症状がありますが、思い当たる点があった場合は要注意です。ご相談下さい。

 顎関節症には、たちどころに治る方法はありませんが、噛み合わせや習慣が影響することが多く、早めの治療をお勧めします。

 

 顎関節症の診断にはレントゲンが不可欠です。特に関節は動きがあるため、顎関節の場合お口を開いたときと閉じたときの状態を観察する必要があります。また、2次元のレントゲンでは判断が難しい場合は、CTの撮影が必要となります。当クリニックではそのような撮影にも対応しており、下の写真がそれに当たります。

 上のレントゲン写真で赤線が関節のお皿、黄色が下あごの骨を示します。顎関節は単なる蝶番ではなく、大きくお口を開くと右の写真のように関節がお皿から出て前に滑り出します。この動きを障害されると音が鳴ったり、開きづらかったりするわけです。耳の穴の前に手を当ててお口を開いたときに凹みが出来るのはこの滑り出しによるものです。左右のバランスが取れているかご自身でチェックしてみましょう。